はだかだからからだ。

秋田に僕はいます。

来る者迎え、去る者見送り。

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いつも、家の農作業に

手伝いに来てくれる友たちがいる。

 

その一人が来月、秋田を離れる。

 

彼とは高校生の時に知り合ってから

5年ほどになる。

 

もう一人の友と僕を知り合わせたのは

彼で、それも不思議な出会いだった。

 

たまに三人で、出会ったことが

偶然だったとか

会わなかったかもしれないとか

そんなことを話す。

 

それもあの時、彼女がいたらとか

あの時、会社に入ってなかったらとか

あの高校に入ってなかったらとか

そんなことだ。

 

何気ないことが、何物にも変えられない。

 

今日も僕の住んでいる家に

泊まりがけで手伝いに来てくれている。

もちろん、農作業を手伝いに。

 

いつも、ありがとう。

 

来月、秋田を離れる彼。

 

また、もう一人の彼は

もしかしたら、今までよりも

中々会えなくなるかもしれない。

彼も決断をしようとしている。

 

他にもこの場所にはたくさんの

大切な人がいる。

 

ある友も秋には長野に

行ってしまうそうだ。

東京から帰って来て

こちらに落ち着くのかなと

思っていたら、また離れてしまう。

 

 

この前、成人式があった。

中学生の頃の友たちと

久しぶりに出会い

探り探りに話をした。

 

ある人は思い出を覚えており

また、ある人は何も覚えていない。

 

時間は経っていたのに

そんな時間は意味を

持つことはなかった。

 

最初は、不安だった。

だが、友は優しく話しかけてくれ

性別に関係なく

みんなが優しく、話をしてくれた。

 

なんだかそれだけで

ここが好きになれた。

 

夜には、歩けば友がいて

店に入れば再開を喜び

また、歩き、そして出会う。

 

なんだか、心地が良かった。

 

みんながここにいれば

毎日が楽しいのかもしれないが

僕らだけがここにいるわけではないし

ここではないどこかで

みんなを求めている何かがあると思う。

 

ただ、みんなが帰ってくる場所に

お出迎えする人がいなければと思う。

 

「来る者拒まず、去る者追わず」

という言葉がある。

 

自分はあまり好きではない。

雰囲気が。

 

僕は、来る者はお出迎えたいし

去る者にはお見送りをしたい。

 

僕は今まで、ここから離れたことがないので

お出迎えされるってことも

お見送りされるってことも経験がない。

 

ただ、お出迎えするのも

お見送りをするのも経験はある。

 

朝、早起きをして夜行バスで

帰って来る人たちを迎えに行く。

朝が早いから、まだ薄っすらと

霧が立ち込めていたりする。

新幹線で来る時は

朝は早くはないからゆっくりと迎えに行く。

そしてゆっくりと時間を過ごす。

 

帰ってしまう人たちを

見えなくなるまでお見送りする。

バスに乗る時の寂しげな背中と

たまにカーテンから見える

小さく手を振る姿。

新幹線に乗る前の

少しの時間がとても程よく

一言、二言交わした後

乗ってからはあっという間に

ホームの先へ行ってしまう。

 

 

何気ないことだけど

僕はそれが好きで、それが大切だと

自分で思っている。

 

 

おもひでぽろぽろ」という

ジブリの映画が好きで、その劇中のシーンで

お出迎えとお見送りをするところがある。

そのシーンがとても好きだと、よく話す。

 

いつかそんなことができたらと思う。

 

 

僕はここでお出迎えとお見送りを

していけたらと思う。

 

それは、 お出迎えされ

お見送りされる人たちで溢れたら

誰も迎えにいけないし、見送れない。

 

友たちがここを離れる時

いつか帰って来る時

どちらも今から楽しみである。

 

そのために僕にできること

しっかりあるのだと思う。

 

また、遊ぼう。

それでは。