はだかだからからだ。

秋田に僕はいます。

僕は魚でクラムボンで。

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クラムボンという言葉を

いつ覚えたのだろうか。

 

 

 

鹿角にあるyuzakaさんで

「やまなし」という本を

初めて読んだのが3月。

 


たしかクラムボンという名前の

ワインを飲んでる時の会話の中で

かやさんがその本を教えてくれた。

 


「かぷかぷ笑ったよって知らない?」

そう言われてもピンとこなかった。

 


知り合いや友達に

クラムボン知ってる?」

そう聞くとみんな

「かぷかぷ笑ったよのやつ?」と

そう答える。

国語の授業で習ったと

みんな言っていたが

そんな記憶がない。

僕が知っているのは

バンドのクラムボンだけだった。

 

 

 

やまなしは宮沢賢治による短編童話。

僕は宮沢賢治を知ってるけど知らない。

去年初めて、絵本の銀河鉄道の夜を読んだ。

雨ニモマケズは小さい時に国語で習った。

 

 

 

初めて読んでから

ずっと頭の中に「やまなし」の

クラムボンを置いておいた。

 

 

 

この前、大仙市太田にある

「奥羽山荘」の温泉に行った。

 


ここの温泉は露天が

炭酸泉のようになっていて

温泉のそこから泡が出てくる。

その泡を温泉に浸かりながら

眺めていた。

泡は最初大きく

そしてたくさん水面上に出てくる。

そしてだんだんと水の流れとともに

僕の方へ散り散りに流れ

そして弾けて消える。

 


その時クラムボン

思い出していた。

 


ここからは想像の話。

 


膨らんで最後はボンと弾ける泡。

だから、ふくらむとぼんで

クラムボンなのかなと

泡を眺めて思った。

 


ネットなどでは

色んな考察が見られる。

その中にはクラムボン

泡であったり、虫であったりと

色んな考えが載っていて

とても面白い。

 


僕のこの仮説?みたいなので

色々と妄想をしてみたい。

 


「かぷかぷ笑った」も

下から泡が出てくる時の音に

耳をすませると

「かぷかぷ」や「ぷかぷか」

みたいに聞こえてくるような

気がする。

雨の音のザーザーやシトシト

バスケットボールのダムダムという

弾む音など、言葉がなかったものに

言葉をつけたりするのは

すごいなーと思う。

笑っているとつけるのも

表情がないように見える泡に

なんだか人を感じる。

 


そのあとクラムボン

死んだ、殺されたと続く描写がある。

その描写の前に魚が水中を過ぎていく

描写がある。

 


僕も自分の手を

魚のように見立てて

炭酸泉の中を手で横切らせた。

するとまだ大きい泡はすぐさま弾けた。

そのまま何しなくても

泡は弾けて消えるのに

何かの力によって大きくても消える。

 


そして横切らせた後

今度はその力の衝撃によって

たくさんの泡が

上へ上へと溢れ出てくる。

 


物語の方でも

魚が過ぎ去った後

クラムボンは笑ったよと続く。

魚の横切った衝撃で

消えた泡もあるが

生まれた泡もあるのだろう。

 


泡は放って置いても消える。

でも、消えるときは小さくなってから。

泡が小さくなるまで維持し続けるのは

とても難しいのかもしれない。

この人工の炭酸泉の中とは違い

自然界は魚や風、雨

沢山の泡にとっての外側がある。

だけど泡は消える時に弾けることができる。

 


動物になりたいと思うことは

たまにあるが、それほどではない。

だけど、泡にならなりたいと思った。

もうなっているのかもしれない。

 

 

 

 


最近、おめでたいことがあった

(おめでとうございます!)

知り合いの蔵人?の方が

出羽鶴のお酒をSNSに投稿していて

自分もせっかくだから飲もうと思い

家から車で10分くらいのところにある

酒屋さんへ初めて買いにいった。

 


酒器に入れて飲む。

泡を飲む。何も不思議に思わず

泡を一緒に飲んでいるよなと思う。

 


少しだけ飲んでまた今度

飲もうとしたら、いつの間にか

空瓶になっていた。

 


どうやら魚が横切ったらしい。

 

 

 

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