はだかだからからだ。

秋田に僕はいます。

かっこいいじゃん。

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photo by 長男

 

 右のほっぺに傷ができました。

 

最初は傷が残ったら嫌だな

と思っていたのですが

 

兄に「ワンピースのルフィみたいで

格好いいじゃん!」と言われた時

似たようなことを言ってくれた

昔の友達を思い出しました。

 

 

 

 

 その友達とは中学が統合した事をきっかけに

1年間だけ一緒の学生生活を過ごしました。

 

最初の会話は、僕がその子の名前を

読み間違えたのがキッカケでした。

 

ただ、その子も「よく間違えられるんだ」

と言ってくれました。

 

 

それから、共通の話題ができたりして

いつも一緒にいるようになりました。

 

ただ、僕はいつまでも中身が見えない

そんな存在に思ってました。

 

 

そして、僕らは修学旅行を迎えました。

 

 

行き先は北海道でした。

 

 

楽しく北海道での日程は過ぎていき

最初の夜になりました。

 

みんなで大浴場でお風呂です。

 

 

 

 

 

ただ、僕は心置き無く

みんなとお風呂に入れないのです。

 

 

 

 

 

理由は僕の右足に少し大きい

手術痕があるからです。

 

 

 

その手術痕は小学校の時に

できました。

 

だから、小学校からの友達は

僕の傷跡を知っているので

統合する前だったら

みんなとお風呂に入るのに

そんなに抵抗はなかったのですが

 

統合したばかりで

まだ会って数ヶ月の新しい友達に

見せるのには抵抗がありました。

 

傷跡ができてからはそもそも

温泉にも行かなくなっていたので。

 

でも、僕は言いました。

新しい友達に。

 

そして、僕が名前を間違えた友達が

こう言ってくれました。

 

 

「かっこいいじゃん」

「オレも小さいけど肘に傷跡あるよ」

 

 

僕は素直に嬉しかったです。

そんな解釈を僕はしたことがなかったから。

 

そうか、傷跡って格好いいものなのかと。

 

それから、僕は温泉にも

行けるようになった。

ただ、タオルで前を隠さないで

傷を隠すスタイルだけど。

 

そして、そんな言葉を言った友達は

多分、そのままの人なんだろうと思った。

 

中身が見えないその余白ありきの

人なんだろうなと。

僕は中身というか答えみたいなのを

求め過ぎていたんだろうなと。

 

だから今回のほっぺたの傷も

気にすることはない。

傷跡は格好いいものだから。

 

 

 

 

そんな友達に去年6年ぶりくらいに再開した。

 

変わらず、中身の見えない余白を

持ったままの友達そのものだった。

 

昔のことはほとんど

覚えていなかった。

 

そんな友達と仙台駅前で腹筋したのは

忘れられない思い出になった。

 

ただ、それよりも最初の夜

バスの中で待ち合わせて

ぎこちなく会話して

だけど、どこか丁度いい

そんな距離感が波のようで

心地よかった。

 

 

 

今度会った時、中学生の頃

大浴場で僕に言った事覚えてる?って聞いたら

多分、友達はまた言うんだろうな。

 

 

「オレ、そんな事言ったか?」って。

 

 

 

 

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