はだかだからからだ。

秋田に僕はいます。

キャッチャー・イン・ザ・キャット

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 猫がいる。

家で一緒に生活している猫は

今ではとても大切な友人であり、家族である。

 

 

家の扉を開けっ放しにしていると

猫は家の中と外を行ったり来たり。

 

ただ、外に猫が行っていた時

家に戻ろうとすると、扉が閉まっていたり

その反対で、家から出ようとする時

扉が閉まっていたりする事がある。

 

そんな時、猫は声を出す。

こっちに聞こえる声で

扉を開けてくれと。

 

僕は見た事がないので

分からないのだけど

母が言うには

猫は網戸くらいなら

自分で開ける事ができるらしい。

 

 

 

よく、言ってしまう言葉がある。

 

それは

自分でできることは

自分でしたらいい。

自分でできない事なら

最初から準備してなければ

いけなかったのではないか。

 

と言った事だ。

 

結構、きつい言葉だ。と思う。

 

多分、自分を頼ってくれているから

みんなはお願いするのだ。

 

頼る理由は色々あるんだろう。

 

そこにいたからなのかもしれないし

話しかけやすかったからなのかもしれない

 

色んな事を考えて頼る気がする。

 

頼るの中には二種類ある気がする。

 

何も考えないで頼る方と

色んな事を考えて頼る方だ。

 

 

例えば、少し歩けば取れる所にあるものを

歩くのが面倒なので、とって欲しい時に頼る。

 

例えば、なんだか苦しくて辛い時に

相談に乗って欲しくて頼る。

 

上の頼るは、特に考えず

目的のとって欲しいものに近い人に頼るか

自分より力が下だと思う相手に

ちょっと上から言うように頼る気がする。

 

下の頼るは、自分の悩みに

この人は耳を傾けてくれるか

バカにしないか、吹聴しないか

話を聞いた後も変わらず接してくれるか

色んな事を考えて、自分を下にして

相手に頼る気がする。

 

 

どちらかと言うと

日常生活でよく耳にする

頼られは上の頼るの方だ。

 

逆に、下の頼るをされると

私は僕は関係ないとなってしまったり

もしくは頼られていることに

気づかなかったりする。

そして結局、頼ろうとした方は

笑顔でなんでもない!なんでもない!

と言ってしまったりする。

 

 

本当に頼りたいのは

下の頼るなのに

その頼り方を

僕らはわからないし

頼られ方も

わからない。

頼られていることに

気づく力がない。

 

どこか前の僕は

下の頼るの言葉を

言葉だけで認識して

その頼るという行動が

生み出された背景なんて

気にも留めなかった。

というか想像すら

した事がなかった。

 

 

 

そこのペンが欲しいから

とってくれは

数秒で理解できる。

 

その人がペンを

欲しているから

それを渡せば相手は満足だし

自分も相手がありがとう的な言葉を

数秒で話すのですぐに満足する。

 

目の前で全てが完結するのだ。

すぐに満足できる方

そればかりに目がいってしまっていた。

 

 

 

 

多分、すぐに答えを出そうとするから

僕らは下の頼るに応える事ができないのかな。

 

相談された人は

どうこの人のために

ふさわしい答えを出そうかと考える。

 

そして、頼る方も

答えを求めていたりする。

 

それもとびきりわかりやすい。

 

この人なら僕の答えを

知っているかもしれないと

そう思って、頼ったりする。

 

多分、違う。

 

すぐに答えは出ないし

すぐに出た答えは

相手の中の答えであって

自分の答えじゃないのだ。

 

 

 

一緒に考える。

 

 

 

それが大切なんだと思う。

 

 

 

話を聞いてもらうだけで

安心する。

安心したいから人は

悩むのかもしれない。

安心したいから人は

頼るのかもしれない。

 

安心する場所に

人も動物も植物も

帰っていく、寄り添いあう。

 

その場所は

人かもしれない。

場所かもしれない。

空気かもしれない。

 

 

 

答えが出る事ばかりに

意識がいってしまうと

答えがある事が前提の

そんな自分になってしまう。

 

よく悩んでしまう人の周り

頼る事ができない人の周りには

すぐに答えを出さなければ

いけないと思ってしまい

それを相手にも強要する人が

沢山いるかもしれない。

 

 

答えがすぐに出ないことに

悩まず、焦らず

答えを出さなければと

思ってしまうひと達に

流されず、同調せず

.....................................

そんな事を思う。

 

 

 

玄関で本を読む。

 

猫が鳴く。

扉を開ける。

扉を閉める。

 

猫が鳴く。

扉を開ける。

扉を閉める。

猫が家に入る。

 

僕は玄関で本を読む。

 

 

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