はだかだからからだ。

秋田に僕はいます。

8年振りの再会。

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 中学生の時、美術の授業があった。
その時にこの絵を見た。

 

高校では美術の授業を
選択していなかったので
中学の3年間だけが
美術に触れていた時間だった。

その3年間の授業の中で
唯一、楽しかった授業があった。
それは絵を見て
感想を言い合うという授業だ。

 

色んな絵を見たような気もするが
大半の絵はこの作者の絵だった。
なぜかわからないが
中学3年生の高橋少年は
普段は大人しかったのに
この時だけは饒舌だった。


この表紙の絵や
海に人が走ってる絵
車の前輪後輪から手足が
前方から頭が出ている絵
色んなこの作者の絵に対して
誰よりも先に感想を
述べたのを覚えている。

 

授業が終わったあと
先生から高橋くんのおかげで
授業がスムーズに進んだ
みたいなことを言われた。

 

人が変わったように発言したのは
その授業くらいしかなく
美術の評価に関しては
上がりはしなかった気がする。

 

昨日、中通り書店のSNSを見て
本の在庫にこの本がある事を知り
先程、購入して来た。
その時、この絵の作者が
石田徹也さんという事を知った。
中学生の時は絵の題名も
作者の名前も先生から
教えられなかった気がする。
絵だけをただ目の前に置いて
集中させてもらったのだろうか。

あの時、思った事を同じ絵を見て
同じく思うのだろうか。
あの時なんと言ったのか
はっきりと思い出せない。

 

あの中学3年の頃の高橋少年は
「睡蓮」のなかにカエルを
見た子供と同じように
自分にしか見えないものが
あったのだろう。

 

今の高橋青年?アダルト高橋?
はどう思うのだろうか。

何年経っても覚えていた絵。
覚えていたからまた会えた。